活用事例 食品

パパラボの2次元色彩計は、人の眼に極めて近い感度を持っており、これまで人の眼や勘に頼っていた検査を代わりに行うことができます。
すでに食品業界への納入実績もございますが、2次元色彩計を用いた実験結果をいくつか紹介します。

事例① 豚ロース肉(脂身、赤身) 経時変化実験


使用機器
 筐体:PPLB-400
 センサー:RC-300
 照明:拡散照明
検査対象 豚ロース肉(脂身・赤身)

実験方法

1)豚ロース肉を撮影(購入日)※撮影時以外は冷蔵庫で保存
2)1日後、2日後、3日後、4日後に同じ位置に豚ロース肉を置いて撮影
(重ね合わせ機能を使えば容易に位置合わせ可能)
3)脂身部分に検査領域を設定
4)購入日を基準として1~4日後の色差をグラフ化
5)赤み部分も同様にグラフ化

撮影・計測結果


L値…脂身、赤身ともに3日後から徐々に減少⇒色が暗くなった
a値…脂身は3日後から減少⇒赤みが弱くなった
  赤身は1日後から徐々に減少、3日後からは急激に変化⇒赤みが弱くなった
b値…脂身は3日後から増加⇒黄みが強くなった
  赤身は1日後から徐々に増加、3日後からは急激に変化⇒黄みが強くなった

豚ロース肉の色味は見た目でも3日後から急激に変化しており、計測値との相関が取れていることが分かります。
※Lab値については上図右を参照

事例② マグロ切り身(赤身) 経時変化実験

使用機器
 筐体:PPLB-400
 センサー:RC-300
 照明:平板拡散照明
検査対象 マグロ切り身(赤身)

実験方法

1)事例①と同様に購入日から4日後まで撮影※撮影時以外は冷蔵庫で保存
2)購入日を基準として1~4日後の色差をグラフ化

撮影・計測結果


L値…1日後から減少⇒色が暗くなっていった
a値…1日後から減少(日を追うごとに変化量が増加)⇒赤みが弱くなっていった
b値…1日後から減少⇒黄みが弱くなっていった

3日後に変化が起きた豚ロース肉と違い、見た目でも購入1日後から色の鮮やかさが徐々に失われてきており、計測値との相関が取れていることが分かります。

事例③ リンゴ 経時変化(褐変)実験

使用機器
 筐体:PPLB-400
 カメラ:RC-300
 照明:平板拡散照明
検査対象 リンゴ(カット)

実験方法

1)カットしたリンゴをタイムラプス機能を用いて10分ごとに自動撮影
2)検査領域を設定
3)切りたてを基準として10~60分後の色差をグラフ化

撮影・計測結果


L値…徐々に減少⇒色が暗くなっていった
a値…徐々に増加⇒赤みが強くなっていった
b値…徐々に増加⇒黄みが強くなっていった

見た目にも徐々に褐変が進んでいることが分かり、計測値との相関が取れていることが分かります。

事例④ 希釈飲料 希釈倍率による計測値の変化


使用機器
 筐体:PPLB-400(横置き)
 カメラ:RC-300
 照明:斜光照明
検査対象 希釈飲料

実験方法

1)希釈飲料(無希釈、2倍希釈、3倍希釈、4倍希釈、5倍希釈)を撮影
2)検査領域を設定
3)無希釈を基準として2~5倍希釈の色差と色分布一致度をグラフ化

撮影・計測結果


無希釈を基準とした時の色差(上)も、弊社独自の指標である色分布一致度(下)も、希釈倍率と相関があることが分かります。
※色分布一致度(xy3D)については上図右参照

製品情報


PPLB-400
卓上型2次元色彩計

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